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名前
梅(うめ)
学名
Prunus mume
分類詳細
双子葉植物離弁花 落葉小高木
バラ科
2〜4月
4〜6月
6〜10m
下痢止め・食あたり防止(梅干し・梅肉エキス)健康増進(梅酒)
 梅の栽培は古く、弥生時代の遺跡から壺に入った種子が出土している。
 梅の寿命は長く、百年から三百年といわれるが、五百年以上の老木もある。
 記紀に出てくる草木で一番多いのは稲と矢竹。万葉集では梅と萩。源氏物語では桜と梅。このことから日本特有の文化を造った平安時代は、「桜・梅時代」といえる。
 万葉集に収録されている梅の歌は119首。天平2年(730年)の正月13日、太宰府の帥、大伴旅人の邸で催された「梅花の宴」では、大弐紀卿、小野大夫、山上憶良、笠沙弥などが、32首の歌(巻5―815〜846)を詠んでいる。
 沈の箱に、瑠璃の香壺を二つ置いて、その壺に大粒に丸めて入れてある。飾り物は紺瑠璃の壺には五葉の松の枝、白い壺には梅の花を彫ってあり、同じように結んである飾り糸の形も、やさしく優美な感じに作ってある。兵部卿宮が、
「しっとりとした趣があるな」  
 とおっしゃって、じっとごらんになると、

花の香は 散りにし枝に とまらねど うつらむ袖に あさくしまめや
(この薫物の花の香りは 花が散ってしまった枝と同じようなわたしには役に立たないのですが 姫君の袖には深く薫ることでしょう)  

 という歌がうっすらと書いてあるのを見つけて、兵部卿宮は大げさに口ずさまれる。                                       
[梅枝]
三澤憲治訳『真訳 源氏物語』から抜粋
吾妹子が 植ゑし梅の木 見るごとに 心むせつつ 涙し流る
(わたしの妻が 植えた梅の木を 見るたびに 胸はせつなく 涙が流れる)
大伴旅人(巻三―四五三)
梅の花 今盛りなり 思ふどち かざしにしてな 今盛りなり
(梅の花は今が盛り 親しい人たちよ 髪に挿そうよ 今が盛りだ)
 葛井大夫(巻五―八二〇))
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