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名前
竜胆(りんどう)
学名
Gentiana scabra var. buergeri
分類詳細
双子葉植物合弁花 多年草
リンドウ科
9〜11月
20〜100cm
苦味健胃(根・根茎)
 龍胆は、奈良時代に薬草として日本に伝わったが、漢名の竜胆(リュータン)が訛って、リンドウと呼ばれるようになった。
 女童などは、美しい衵(あこめ)のくつろいだ姿で、明石の君が丹精して植えられた竜胆(りんどう)や、朝顔のからんでいる籬垣(ませがき)がみなばらばらになって倒れているのを、あれこれ起こしたり捜したりしているらしい。         
[野分]
 草むらの虫だけが頼りなさそうに鳴き声も弱まり、枯れ草の下から竜胆(りんどう)だけがすっと伸びて露に濡れているなど、みな変わりない秋の風情だが、御息所が亡くなった後のせいか、小野という場所柄のせいか、耐えられないほどのもの悲しさである。
[夕霧]
三澤憲治訳『真訳 源氏物語』から抜粋
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