M.A.C Garden top 春 Spring 夏 Summer 冬 Winter 外伝 Another story
名前
宮城野萩(みやぎのはぎ)
別名
夏萩(なつはぎ)
学名
Lespedeza thunbergii
分類詳細
落葉低木 マメ科
8〜10月
1〜2m
 宮城野萩という名前は、今の宮城県仙台市東部の平野に生えていて、萩の中でも1番美しいことからつけられたようだ。
 ミヤギノハギは、日本中部から東北地方に野生し、一名ナツハギ(夏萩)ともいう。花が大型で紅紫色であることと、葉の先端が少し尖っていることから、ほかのハギと区別できる。
宮城野の 露吹きむすぶ 風の音に 小萩がもとを 思ひこそやれ
(宮中の涙をそそる風の音に 若宮のことが偲ばれる)            
[桐壺]
しめ結ひし 小萩がうへも まよはぬに いかなる露に うつる下葉ぞ
(注連〈しめ〉を結って囲いをした小萩は少しも乱れていないのに どんな露が置いて色変りしたのでしょう)  

 と言うと、少将は気の毒に思って、

「宮城野の 小萩がもとと 知らませば 露も心も わかずぞあらまし
(宮城野の小萩〔八の宮の姫君〕と知っていたなら ほかへ心を移しはしなかったでしょう)

 ぜひ直接お会いして弁解させてほしいです」    
 と返事をした。 
[東屋]
三澤憲治訳『真訳 源氏物語』から抜粋
高円の 野辺の秋萩 いたづらに 咲きか散るらむ 見る人なしに
(高円の 野辺の秋萩は 虚しく 咲いては散っていることだろうか 見る人もいな いので)
笠金村(巻二―二三一)
秋風の 末吹きなびく 萩の花 共にかざさず 相か別れむ
(秋風に 吹かれてなびく 萩の花を 一緒に髪に挿すことなく 別れていくのか)
 大伴家持(巻二十―四五一五)
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